課長に恋してます!
送別会は二時間でお開きになった。
間宮くんが最後に課を代表して白いダリアの花束をくれた。
花言葉は「感謝です」と言われて、目の奥が熱くなった。
長野から単身赴任で東京の本社に来て四年。
関わって来た様々なプロジェクトが浮かぶ。
特に印象深かったのが、東京に来た最初の年に手掛けた香港のアパレルブランドとの契約で、一瀬君に短い期間でブランドの旗艦店の準備をしてもらった事だった。
一瀬君は僕の無茶ぶりに、沢山、文句を言いたかっただろうが、黙々と仕事をしてくれた。
あの時は本当に、一瀬君の存在が頼もしかった。
もう一瀬君と一緒に働けないのか……。
急に香港が遠く感じる。
香港への異動は栄転だと香川専務に言われた。
ありがたく引け受けたが、一瀬君の顔を見たら、本社を去るのが寂しくなる。
「一瀬君、一緒に帰る?」
居酒屋の前で解散した後、声をかけた。
間宮くんといた一瀬君が、こっちを見て眉毛を上げる。
「そっか、先輩と課長は最寄り駅同じなんですよねー」
間宮くんの明るい声が響いた。
間宮くんが最後に課を代表して白いダリアの花束をくれた。
花言葉は「感謝です」と言われて、目の奥が熱くなった。
長野から単身赴任で東京の本社に来て四年。
関わって来た様々なプロジェクトが浮かぶ。
特に印象深かったのが、東京に来た最初の年に手掛けた香港のアパレルブランドとの契約で、一瀬君に短い期間でブランドの旗艦店の準備をしてもらった事だった。
一瀬君は僕の無茶ぶりに、沢山、文句を言いたかっただろうが、黙々と仕事をしてくれた。
あの時は本当に、一瀬君の存在が頼もしかった。
もう一瀬君と一緒に働けないのか……。
急に香港が遠く感じる。
香港への異動は栄転だと香川専務に言われた。
ありがたく引け受けたが、一瀬君の顔を見たら、本社を去るのが寂しくなる。
「一瀬君、一緒に帰る?」
居酒屋の前で解散した後、声をかけた。
間宮くんといた一瀬君が、こっちを見て眉毛を上げる。
「そっか、先輩と課長は最寄り駅同じなんですよねー」
間宮くんの明るい声が響いた。