夏。
それは、特にうるさく、
私の心を蝕む。
雨や、蝉や、ジメっとした空気、エアコンの室外機。
それぞれの声が私を責め続ける。
街に出るといやに露出した肌が、
輝いて見える。
その輝きもまた、私を追いやってゆく。
心などなければいいのに。
気持ちなど捨てられればいいのに。
愛、慈悲、快楽、
全てを取っ払って、
私は高性能なAIへと退化したい。
横断歩道を歩いている。
空が青いから、
私は泣いてしまう。
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