俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
これは、高城さんのSNS……?
なにが映っているかまですぐには判断できず、じっと目を凝らす。信濃さんがそれに気づき、パッと画面を裏返してカウンターに置いた。
「姫。これはあなたが見るものじゃないですよ」
信濃さんの笑顔が引きつっている。
「そうだぜ。超絶つまらねー写真だ」
石狩さんの言い分も、わざとらしいこと極まりない。
このふたり、絶対何か隠してる……。
「じゃあいいです。自分で検索するので」
私はリュックのポケットからスマホを出し、高城さんが利用しているのと同じSNSのアプリを開く。
一応私もアカウントだけはもっているのだ。
最初は好奇心で空や飛行機の写真を検索し眺めたりしたけれど、それほど心惹かれなかったのでほぼ放置していたけれど。
「くそ、その手があったか……」
「あまり見てほしくはなかったのですが」
悔しそうに言った後、ふたりはどこか心配そうな眼差しで私を見つめる。
高城さんのアカウント名を記憶していた私は、なんなく彼女のプロフィール画面にたどり着くことができた。