俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
その日は帰宅してシャワーを浴びるとすぐに眠り、目を覚ますと夕方だった。
寝て起きたら少しは気分がましになっているかと思ったけれど、さほど変わっていない。
スマホに二件のメッセージが届いていて、一件は最上さんから。そしてもう一件は鷹矢さんからだった。
鷹矢さんの方は開封する気になれず、ベッドに横たわったままスマホを操作して最上さんからのメッセージを読んだ。
【明日の遅番前、ちょっと早く来れるか? 話がある】
話……なんだろう。私、整備でなにかやらかしたかな。
【了解です】
少々ドキッとしたものの、すぐに了承の返事を送った。
鷹矢さんは今夜シドニーを発ち、明日朝には羽田に帰ってくる。家であまり顔を合わせていたくないので、早めに出勤できるならそれに越したことはない。
高城さんとあんなことになった後、彼はどんな態度で私と接するつもりだろう。