俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない

 もしかして、私ってもうお役御免?

 高城さんを連れてこの家に帰ってきた彼にあっけなく追い出されて、離婚届が郵送で実家に届いたりして。

 そんなのいやだ。いやだけど、すごくリアルに想像できる……。

 ギュッと目を閉じ、ベッドの上でうずくまる。

 こんなにウジウジしてるの、私らしくない。なにか食べて、勉強しよう。

 なんとか自分を奮い立たせてベッドを抜け出し、キッチンに向かう。

 手を洗って冷蔵庫を覗いていたらポケットのスマホがメッセージを受信して震え、なにも考えずにポンと画面に触れてから、鷹矢さんからだったと気づく。

 未読だったメッセージと今受信したものが、二件連続でパッと画面に現れた。

 こうなったら、観念して読むしかない。

【電話したいんだけど】

【夜勤明けで寝てたみたいだな。話は明日帰ったらする】


 一件目が届いていたのは今日の午後。既読にもならないから、私が寝ていると判断したようだ。

 なにか話があるみたいだけれど、それって……。

【高城さんとの件ですか?】

 直球で問いただす文章を一度は打ったものの、すぐに削除した。

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