俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
ため息をついてドアを開け、渋々高城に対応する。堂島は俺と高城がドアを開けたまま話している途中で「失礼します」とスッと部屋から出て行った。
「深澄さんと堂島くんが一緒にいるなんて、不思議な組み合わせですね。男ふたりでなにしてたんですか?」
高城が目を瞬かせ、上目づかいで俺を見る。
あからさまな媚にげんなりし、お前の悪口を言っていたんだと正直にぶちまけてしまいたい気分になる。
しかし、そのせいで堂島がさらに理不尽な仕打ちを受けることになったら本末転倒だ。
俺はわざと気だるそうに髪をかき上げ、高城に挑発するような微笑みを向けた。
「そんなの、ホテルですることなんてひとつに決まってんだろ。堂島、かわいいよな?」
高城はしばし固まった後、なぜかかぁっと頬を赤らめる。どうやら俺と堂島のそういうシーンを想像したらしい。
「またまた、ご冗談を……」
「それより、お前はいったいなんの用なんだよ」
「ああ、そうでした。ブリーフィングまでは時間がありますから、ランチでもご一緒にどうかと――」