俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない

 鷹矢さんはすぐに指を絡め、恋人繋ぎにする。病院内なので少々恥ずかしいけれど、今日は鷹矢さんの全快祝いでおめでたい日だから、甘んじて受け入れる。

「やっとですね。すごく長く感じました」

 自宅での療養中も鷹矢さんはもちろん勉強を欠かしていなかった。

 体を動かせないことが歯痒そうだったけれど、これから少しずつ復帰のための体作りもしていくことになるだろう。

 私もますます気合いを入れて彼を支えないと。

 それから、結婚式の準備も――。


 病院を出た後、私たちが向かったのはお台場のラグジュアリーホテル。

 当日予約で気軽に参加できる相談会が平日開催されているのをネットで知り、鷹矢さんの検査結果次第で、参加できそうならしようと決めていたのだ。

 ちなみにランチもついた豪華プラン。さすがにいつもの服装では相応しくないだろうと、鷹矢さんがインターネットのブランドショップで、エレガントなレースと黒の切り替えワンピースを買ってくれた。

 仕事の日はいつもまとめてしまう髪も、きちんとブローして下ろしている。

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