俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない

「……いきなりがっついて悪い。けど、今まで耐えてきた分、今日は止まれない」

 浅い呼吸の合間に低い声で説明した彼は、再び唇を合わせしながら私の体を背中からベッドに倒した。シーツに突いた両手が檻のように私を閉じ込め、キスから逃れられない。

 やがて濡れた舌が口内に忍び込み、上顎を、歯列を、頬の裏側を、余すことなく味わっていく。

 荒々しくも情熱的なキスを通して、鷹矢さんが狂おしいほどに私を欲しがっているのが伝わってくる。

 好きな人に求められるのって、こんなに幸せなんだ……。

 熱に浮かされた頭の中でそう思った瞬間、私の中で一枚、なにかの殻が脱げた気がした。

「鷹矢さん……」

 私は愛おしさを伝えるように、彼の首に手を回してギュッと掴まる。

 そして、彼の目をしっかり見ながら告げる。

「私……やっと、覚悟ができました」
「覚悟?」
「鷹矢さんになら私の全部を見てほしいし、私も鷹矢さんの全部を見たい。こんな気持ちになるの、生まれて初めてです。……鷹矢さんが、教えてくれた」
「光里……」

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