ひと夏のキセキ
「…うるせぇな。そういうとこだろ。俺はお前らみたいな女が嫌いなんだよ。さっさと消えろ邪魔」


聞いたこともないくらい冷たい声と言葉を浴びせる遥輝。


そんな遥輝を怖がることなくノアさんは食い下がる。


「なんで？私遥輝くんが好きなんだよ？1年生の頃からずっと好きだった。なのに急に現れた女に奪われるなんて許せない」


「俺が好きじゃないんだから、しょーがなくね？関わり合いたくねぇし。それに、奪うもなにも、俺はお前の物になった覚えねぇんだけど？分かったらさっさと出ていけ。目障り。邪魔」


遥輝がどんな顔をして冷たい言葉を投げつけているのかは分からない。


でも、こうしてハッキリ拒否しているのが嬉しかった。


ノアさんは本当に可愛いしスタイルも良い。


私なんかじゃ勝てっこないくらい。


それなのに、遥輝は少しも靡かないんだ。
< 100 / 353 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop