ひと夏のキセキ
本当に優しいなぁ…。


その優しさに触れるたびに好きが大きくなっていく。


叶うことならずっとずっと遥輝と一緒にいたいよ…。


「それより、りんご飴食べたかったんじゃねーの?」


「うん。でも、それは遥輝と一緒に買いに行きたい」


りんご飴の話、覚えててくれたんだ。


些細な会話だったのに。


「じゃあ、花火始まったら買いに行こ。始まってからなら皆見えやすいところに移動して屋台も空いてくるだろうし」


「うん!!」


きっとこれが最初で最後の夏祭り。


悔いを残さないように楽しもう。
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