ひと夏のキセキ
それから葵はずーっと遥輝のことを話してくれた。


遥輝の伝説や女性関係など、たくさん聞けば聞くほど本人にもう一度会いたい気持ちが膨らんでいく。


葵曰く、女遊びはかなり激しいらしい。


でも、それでもいい。


それでもいいからまた会いたい。


自分がこんなふうに誰かを求めるなんて思いもしなかった。


「遥輝の連絡先教えてあげよっか?」


「……嫌がられないかな…?」


一度病室で会っただけの女から連絡されても困るよね…。


いろんな女性と関係持ってるみたいだし…。


「大丈夫大丈夫。だって遥輝の方から喋りかけて来たんだろ?気に入ってる証じゃん」


「うーん…」


葵から遥輝の連絡先が送られてくる。


「連絡してみなよ」


「連絡って何送ればいいのかなぁ…」
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