ひと夏のキセキ
SOS
「…遥…輝……」
「やっと起きたか」
離れたくない…。
好き…。
「お前さ…泣き疲れてそのまま寝るって、赤ちゃんじゃないんだから」
「んー…」
遥輝の腕の中、気持ちいい…。
ずっとこうしてたいなぁ…。
心地良い一定のリズムで頭を撫でられていると、眠気が…。
「ごめんな。最近寝れてなかったんだよな」
低くて優しい声が聞こえる。
「ん……」
「…可愛い。やっぱお前じゃないと無理」
チュ…
額に唇が触れた気がした。
「…まじで離したくない」
身体を締めつける力が強くなり、うっすらと目を開けると、そこにはあまりにも美しい顔がある。
「カッコいい…」
こんなにカッコよかったっけ…?
久しぶりに会ったから、余計にカッコよく映るんだろうなぁ。