ひと夏のキセキ
Epilogue
2 years later
―――
――
【着いたよ。白いワンピース着て、赤いキャリーバッグ持ってる】
空港内の喧騒の中、愛しい人にメッセージを送る。
【おけ。探す】
そのメッセージが届いた直後。
「絢!」
懐かしい声が響いた。
「遥輝!!」
ずっとずっと会いたかった大好きな人。
2年ぶりに見る姿はあまりにも眩しくて、視界がボヤけてきちゃう…。
「遥輝っ!」
会いたかった。
やっと、この日が来たんだ。
2年前、約束を交わしたこの場所で、約束を果たすことができたんだ。
「超可愛くなってんじゃん…。困るんだけど」
「遥輝こそ…。そんなにカッコよくなってるなんて、反則だよ…」
金髪だった髪は栗色に変わっていて、サラサラストレートだったのがパーマの前髪アップスタイルに変わっている。
首元に光るシルバーのネックレスも、細めのブレスレットも、とてもよく似合ってる。