キミは海の底に沈む【完】
忘れてる…明日には。
それが私の記憶喪失という病気だから。
ということはつまり、この私の人格は明日になれば消滅しているってこと?
そんなの、死んでしまったことと同じじゃないの?
寝てしまうと死ぬの?
私は死んじゃうの?
「あそこに警察署、あるの分かるか?」
絶望している私に、とある方向を指さす藤沢那月。恐る恐るその視線の先を見つめれば、大きな建物があって。
そこには大きく警察署と書かれていた。
「あそこで迷子ですって言えば、連絡がいってお前の親か潮が来る」
「……え?」
「俺、用事あるし、もう行くから」
「ま、待ってください、どうしてそれで連絡がいくんですか?」
「だからさっき言っただろ」
「え…?」
「お前がバカなこと、地元は知ってる。警察はすぐ行方不明になるお前の顔分かってるからな」
それが私の記憶喪失という病気だから。
ということはつまり、この私の人格は明日になれば消滅しているってこと?
そんなの、死んでしまったことと同じじゃないの?
寝てしまうと死ぬの?
私は死んじゃうの?
「あそこに警察署、あるの分かるか?」
絶望している私に、とある方向を指さす藤沢那月。恐る恐るその視線の先を見つめれば、大きな建物があって。
そこには大きく警察署と書かれていた。
「あそこで迷子ですって言えば、連絡がいってお前の親か潮が来る」
「……え?」
「俺、用事あるし、もう行くから」
「ま、待ってください、どうしてそれで連絡がいくんですか?」
「だからさっき言っただろ」
「え…?」
「お前がバカなこと、地元は知ってる。警察はすぐ行方不明になるお前の顔分かってるからな」