激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 六時を回った頃、身支度を整え自室から出ていくと寝室から出てきた透哉さんと鉢合わせた。

 寝起きで無造作に流れた髪にドキリとさせられる。


「おはようございます」

「おはよう。早いな」

「目が覚めちゃって。透哉さんも早いですね」

「京香がいなくなってたから」


 そんなことを言った透哉さんの手が、私の頬をさらりと撫でる。

 それだけで鼓動が高鳴ってしまう私を横切り、透哉さんはリビングへと入っていった。

 いい加減こういうシチュエーションに動じず慣れないといけないのに、私にはまだその免疫が出来上がっていない。


「コーヒー淹れますね」

「ありがとう」


 六時にもなると外はすっかり明るい。

 バルコニーへと繋がる大きなガラス窓からは、今日も眩しい陽の光が射し込み始めている。

 コーヒーの用意ができてリビングに目を向けると、透哉さんはいつの間にかバルコニーへと出ていた。

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