激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 さっきの続きと言わんばかりにすぐに舌が唇を割って入ってきて、どうしたらいいのかわからない私の舌を搦め取る。


「んっ、っ……ふ、っ」


 理性が吹き飛んでしまったように透哉さんはキスを深めてくる。

 彼のスーツの胸元を掴み、慣れない行為に必死に応える。

 急に膝から力が抜けるように脱力して驚いたところ、すかさず力強い腕が抱き留めてくれた。

 そのまま軽々と横抱きで持ち上げられて「わっ」と声が漏れる。

 目の前にちょうど金色のバッチがあって、その中心に天秤がデザインされているのを初めて知った。


「透哉さん、あのっ」


 迷うことなくベッドルームに運び込まれて、慌てて声をかける。

 透哉さんはベッドに横たわった私を見下ろすようにして迫った。

 両手を取られ、指が絡められる。ベッドのシーツに縫い付けるようにされると、すでにバクバクと高鳴っている鼓動が更に大きな音を立て始める。それは胸を突き破ってくる勢いだ。

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