激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
私の誕生日に透哉さんから驚くべき告白を受けてから、早一か月。
あの日を境に私たちの関係は確実に変わった。
好きだと気持ちを伝えてくれてからの透哉さんは、人が変わったように甘くなった。
眼差しは優しく、声のトーンすらも柔らかい。一緒にいてもいなくても常に気にかけてくれる姿は、少し過保護に感じるほどだ。
好きだと気持ちを伝えてもらって、一体私のどこを好きになってくれたのだろうとはじめは疑問も募った。
だけど、私自身が彼と過ごして少しずつ好意を抱いていったのと、きっと同じなのだと思う。
「なんだよ、ニヤニヤしてスマホ眺めて」
「えっ!」
カウンター席でひとり出してもらったハンバーガーを前にスマートフォンに目を落としていると、正面から丈さんが声をかけてくる。
横からも視線を感じて顔を向けると、今日は開店から来店していた八木沼さんもお酒を片手に私を見ていた。
「そんな、ニヤニヤなんかしてるはず……」
そう答えながらも、自分でも顔が緩んでいるのを感じる。
慌てて両手で頬を覆い、誤魔化すように頬肉を上下させた。