激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


「これまでの経緯をまとめた報告書を作った。まずはこれを見てもらって」


 透哉さんがデスクから書類を手に私の掛けた向かい側のソファに腰を落ち着ける。

 手渡された資料には、今回、私が弁護士事務所に相談にきた依頼内容が記述され、発信者情報開示請求を行うにあたって、書き込みされた内容から発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があることがわかりやすく説明されていた。


「このあたりの書き込みは、やはり名誉毀損に当たるものだったんですね」

「ああ、著しくな。実際、サロンの評判がこれで落とされているわけだから、発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があると認められた」


 これまで精神的に追い詰められてきたことが正式に悪として認められたという事実にホッと安堵する。

 透哉さんが力になってくれなければ、私はただ泣き寝入りしていたに違いない。

 そして、いずれサロンも閉めるまでに追い込まれたかもしれないのだ。

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