激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


「ただ、ひとつ約束してほしいことがあるんだ」


 そう言った透哉さんが私へと寄り添い、腕を回す。正面から囲うように抱き寄せられた。


「男の客は、断ってほしい」


 落ち着いた声でそう言った透哉さんは、じっと私の目を見つめる。

 今回、八木沼さんの件で物凄く心配をさせてしまった。

 私も、これ以上同じようなことが起こらないように、ここでニューオープンする際にはサロンのシステムを見直したい。


「はい。私もそうしたいと思いました。ここでオープンする際は、女性専用のネイルサロンにしたいと思います」


 私の返事に、透哉さんは「ありがとう」と腕の力を強める。

 私からも腕を回し、両手でぎゅっと抱きしめ返した。

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