激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
2、舞い込んだお見合い代理
レストラン入り口のベルがカラカランと音を立てる。
「京香!」
「あ、こんばんは。いらっしゃいませ」
ひらひらと手を振って店内に入ってきたのは、潤子伯母さん。手にはハンドバッグの他に大きな紙袋を肩からかけている。
今日はネイルの予約ではなく、レストランへのお客様だ。
二十時少し前。
私も十八時からのお客様が予定より少し早く終わって、十九時半過ぎには仕事を終えて潤子伯母さんの到着を待っていた。
ちょうどお昼休憩を取っていた十二時過ぎ、潤子伯母さんから着信が入った。
『折り入って、京香に相談したいことがあるの』
メッセージではなく、珍しく電話がかかってきたと思ったら相談があると言われた。
しかも、ちょっと普段と様子が違う気がしたのだ。
折り入ってなんて、一体なんの相談だろうと思いながら午後の仕事をしていたけれど……。