激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 そうなると、一番現実的なのがどこか間借りをしてサロンをオープンするということ。

 美容院やバーなど、店舗の一部を貸してもらいサロンを始めるネイリストは多くいる。

 東京に出てサロンをオープンするなら、お店も多いし場所を貸してくれる店舗も多く見つけられるかもしれないと、希望の地域周辺で多くのお店にコンタクトを取っていった。

 その中で、今のこのレストランバー『Delight(ディライト)』のオーナーが、ぜひうちを使ってもらっていいと好意的に話を聞いてくれた。

 立地、実際にお店を見せてもらっての印象、ここならきっといい仕事ができるだろうと、正式に契約をお願いした。

 手探りで始めた自分のネイルサロンも、やっと軌道に乗り始めたところだ。


「ちょっと油断して、ゴム手袋なしで洗剤触ったらすぐ乾燥しちゃって。ネイルの下で割れてたみたい」

「……ほんとだ。横から亀裂が入っちゃってるので、ここは補強してからネイルしましょう」

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