激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました

　結局まだ依頼をするかは保留のまま。

　あれから気になる書き込みは見つかっていないけれど、自分のお店をエゴサーチしてしまう行動自体に嫌気が差している。

　一度あんなことを書かれてしまえば、気になるのがきっと普通だ。

　見なきゃいいなんていうのはやっぱり難しい。


「その件で困ったことがあればまた相談なさい。できるかぎり力になるわ」

「はい。ありがとうございます」


　話の区切りがついたところで、ホールスタッフがオーダーしたグラスの白ワインを運んでくる。

　潤子伯母さんに「いただきましょう」と声をかけられ、グラスを持ち上げた。

　ワインは芳醇な赤も好きだけど、爽やかですっきりした白も好き。魚介のパスタには白ワインがやっぱり合うと思う。


「あの、それで今日の相談って」


　一口ワインをいただいたところで私のほうから話を切り出す。

　潤子伯母さんは私の顔を見て「うん……」と、一瞬言うか言うまいか悩むような表情を見せた。

　でもすぐに「京香、あのね……」と本題に入るような声のトーンになる。