激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
了承した私へ、潤子伯母さんは食事をしながら明日のお見合いについて詳細を話していった。
お見合い相手の方は弁護士の方だと聞き、私的にタイムリーな人種が相手だと密かに思った。
「あらやだ、私、慌てすぎてお相手の写真を持ってきそびれたみたい」
手荷物の紙袋の中を覗き、潤子伯母さんは肩を落とす。
「大丈夫です、写真見なくても。実際、私がお見合いするわけではないですし」
潤子伯母さんは「そう?」と小さく息をつきながら漁っていた紙袋を私へ差し出す。
「それからこれ、明日のために用意しておいたワンピーススーツ。体型も同じような感じだから着れるわよね」
「え、あ、はい」
来店した際、大きな荷物を持っていると思っていたけど、中身は私に渡そうと持ってきたものだと知る。
「明日、京香のサロンが定休日で良かったわ。迎えのタクシーを十一時に向かわせるから」
「わかりました」
「お見合い時間前に現地で落ち合いましょう」
とんとん拍子で決まった実乃梨の身代わりお見合い。
潤子伯母さんはホッとしたような様子を見せていたから良かったけれど、私はいつまでも大丈夫だろうかと心配ばかり感じていた。