激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
「きょんちゃん、お昼にミートスパゲッティ作ったんだけど、嫌いじゃなかったよね?」
リビングに案内してくれた菜々恵は、キッチンに入っていきながらこちらを振り返る。
子どもたちがお土産の紙袋を菜々恵に渡しについていく。
「ミートスパ大好き! え、菜々恵の手作りソース?」
「うん。子どもたちが好きだから結構作るんだ。好きなら良かった」
「菜々恵、体大丈夫? いくらでも手伝うから、なんでも言って。立たせっぱなし気になるし」
大きなお腹でキッチンに立たせるのは、やっぱり気にかかる。
しかし、菜々恵は即「ううん」と首を横に振った。
「それが、ここまで結構安静にしすぎてて、少し動くようにって言われてるんだ」
「そうなの?」
「うん。だから、最近はウォーキングもしたりしてるよ」
菜々恵は苦笑いを見せているけれど、とても幸せそう。
きっと、妊婦の菜々恵を旦那様は相当甘やかしたのだろう。
「なるほど。旦那さんが過保護ってわけか。愛されてる証拠だね」
「もう、きょんちゃん!」
リビングは三十畳ほどはあるだろうか。
低層タイプのマンションならではなのかもしれないけれど、天井も高いからかより広々しているように感じる。