岩のような愛を……
家ではたくさん手伝いをし、友達と会えばいつも走り回っている。イワナガ姫といる時が、颯にとって一番落ち着く時間となっていた。

「俺、イワナガ姫と一緒にいるとすげぇ落ち着く。ずっとここで休んでいたいかも」

「えっ……」

颯が目を開けて隣を見れば、イワナガ姫は顔を赤くしながら胸に手を当てている。そんな彼女にふざけ半分で颯がもたれかかると、イワナガ姫の口から声にならない声が出ていく。

「イワナガ姫、大好き」

颯の口から出た言葉は、家族愛のようなものを伝えるために出たものだった。一緒に話したり、おやつを食べたりするうちに、颯にとってイワナガ姫はまるで家族のような存在になっていた。

「颯……」

イワナガ姫は颯を抱き寄せ、自身の膝の上に寝かせ、颯の頭を優しく撫でていく。その手つきは優しく、颯は心地よさのあまり眠ってしまいそうになってしまう。

「颯、眠ってもいいのよ。帰る時間になったら起こしてあげるから」

「イワナガ姫、ありがとう」
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