赤い衝撃
マサルは大きく溜息を吐き
麻耶に眼を向けた。
「麻耶に謝りたいって・・・寝言でも言ってた」
「そう・・・
でも、謝って欲しいんじゃなくて」
マサルは首を傾げた。
「会えないかなぁ、龍二に?」
「え?」
マサルの瞳が驚きで揺れていた。
そして、小さく唸って麻耶に視線を戻した。
「言ってはみるけど・・・」
携帯を出し番号を交換した。
「駄目だったら?」
「6年も待ったんだから・・・ハハ!
龍二が良いって言うまで待つよ」
麻耶は自嘲気味に笑った。
「分かった、電話させる」
自信はなかった。
龍二が来てくれる確率なんて
ゼロに等しいだろう。
だけど・・・
-----運命感じた。
梨恵の言葉に、私も頷いたから。
だから、もう一度信じてみようと思った。