赤い衝撃
バイト先に連絡を入れ、休みを貰って
龍二のマンションを片付けた。
家に居る時は料理をするので
台所用品は揃えて欲しい
下着と靴下も何枚かいると言われた。
雇われの身だから仕方ないけど
彼の強引さには負ける。
趣味も違えば、男と女で歳も違うし
気に入らないと、変えてこい!
って平気で言われそうで。
ベッドとソファが運び込まれ
最後に隅々まで掃除をした。
部屋を一通り見て回り
見落としや、買い忘れた物がないかを
確かめた。
完璧だ。
龍二も仕事が終わってる頃かと思い
鍵を返す方法を聞く為に電話を掛けた。
「終わりました。鍵はどうしましょう?」
「ありがとう。メシは?」
「まだです」
「俺も、まだだ」
マンションで待つ事になり
コーヒーを淹れてテレビをつけた。
本当、必要最低限の物しかない部屋だけど
何故か落ち着けた。