赤い衝撃

一時間ほどしてマサルが来た。

「鍵開いてた」

「荷物があったから忘れてた」

「麻耶も女の子なんだから

 少しは気を付けろよ?」

「心配してくれるの?

 私みたいな女誰も襲わないよぉ!」

「だな」

「嘘でもフォローしてよー!」

「おお、ごめんごめん。麻耶は可愛いよ」

「棒読みになってますけど?」

マサルは豪快に笑った。

龍二とそっくりな笑い方で

こっちまでつられて笑顔になってしまう。

料理の手を休め

マサルにコーヒーを淹れて持っていった。

「麻耶のコーヒーが一番美味い!」

「豆が良いからでしょ」

「いいや、家でも同じだけど

 お袋が入れるとマズイんだ。

 麻耶は良い奥さんになるな、きっと」

「ありがと。まぁいつの事やら・・・

 もう少しでお鍋出来るから待ってて」

「手伝おうか?」

「ううん、もうすぐだから」

マサルも龍二も自分で料理をするので

奥さんは助かると思うなぁ。



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