赤い衝撃
梨恵は、三人を見渡し首を傾げたので
麻耶が説明すると、梨恵の緊張が緩み
みんなが一斉にすき焼きに箸をつけた。
「美味しい!ウマイ!」
みんなの賞賛に
龍二は得意顔で口を開いた。
「当たり前だ」
「いつもの兄貴に戻った!」
四人は声を出して笑った。
今日は、泊まる事は出来ないので
麻耶はお酒を控えていた。
だけど、梨恵はペースを落とさず
龍二とマサルに付き合っている。
梨恵も飲むとお喋りになるので
二人に質問攻めを始めた。
「龍二さんて、結婚しないんですか?」
「必要性が見つからない」
唐突な質問なのに即答だった。
「彼女は?」
「いない」
「子供が欲しいとかは?」
この質問には、龍二も少し考えた。
「出来たら産めば良い」
「ふ~ん。マサル君は?」
「俺?」
マサルは、矛先が自分に向いたので
驚きながら眉を寄せた。