赤い衝撃
二人で食事をしてても何も変わらない。
龍二はまるで
自分が言った事を忘れてるみたいだった。
麻耶もあえて口にも出さず
ゆっくりと時間が過ぎていった。
「泊まるか?」
「あ、あぁ・・・
今日は帰ろうかなぁ・・・」
「そうか」
麻耶が立ち上がると
「ゴールデンウィークは
船で魚釣りに行くぞ!一泊する」
「あ、うん」
「ちゃんと用意しとけ、気を付けてな」
龍二はテレビに視線を戻した。
何も変わらない。
本当に何も。
嘘のように普通だった。
好きとかじゃないのかなぁ
だけど、身の回りの事は私がしてるから
困らないし。
何で?・・・あっ!
私に給料を払うのが惜しくなった?
とか・・・違うかなぁ。
龍二は、仕事の話はしないので
詳しい事はよく分からないけど
世の中不景気だから。
本気で仕事探そうと思った。