赤い衝撃
マサルは、眼を白黒させながら
一人でブツブツ言い出した。
兄貴と麻耶が結婚?
兄貴が麻耶にプロポーズしたって事か。
それは、兄貴が麻耶を好きだって事で
麻耶は、俺の妹な訳で
そうなると本当の妹に・・・
違うなぁ、お姉さんになるって事か。
年下なのにお姉さんって可笑しくないか。
「ん?はあ???」
「理解出来たか?」
龍二は、頬を揺るませながら
マサルの肩をポンと叩いた。
「まぁ、返事はまだだけどな」
「兄貴は麻耶が好きって事か?」
麻耶は?麻耶はどうなんだよ?」
マサルは麻耶の手を掴み
真っ直ぐに見つめてきた。
麻耶は気持ちが固まってないので
唇を硬く閉じて
マサルの眼を逸らしてしまった。
「麻耶?」
「そう焦るな!」
「兄貴が先に言い出したんだろ?」
「そうだったな。麻耶悪かったな。
答えはゆっくりで良いから」
「うん」