赤い衝撃

マサルは、眼を白黒させながら

一人でブツブツ言い出した。

兄貴と麻耶が結婚?

兄貴が麻耶にプロポーズしたって事か。

それは、兄貴が麻耶を好きだって事で

麻耶は、俺の妹な訳で

そうなると本当の妹に・・・

違うなぁ、お姉さんになるって事か。

年下なのにお姉さんって可笑しくないか。

「ん?はあ???」

「理解出来たか?」

龍二は、頬を揺るませながら

マサルの肩をポンと叩いた。

「まぁ、返事はまだだけどな」

「兄貴は麻耶が好きって事か?」

 麻耶は?麻耶はどうなんだよ?」

マサルは麻耶の手を掴み

真っ直ぐに見つめてきた。

麻耶は気持ちが固まってないので

唇を硬く閉じて

マサルの眼を逸らしてしまった。

「麻耶?」

「そう焦るな!」

「兄貴が先に言い出したんだろ?」

「そうだったな。麻耶悪かったな。

 答えはゆっくりで良いから」

「うん」



< 62 / 119 >

この作品をシェア

pagetop