赤い衝撃
第5章 真っ赤な夢
外は、雨ばかり降っている。
この季節は仕方ないと分かっていても
雨だと気分が落ち込む。
ゴールデンウィークが明けて
本気で仕事を探していた。
なのに、4月に入った新入社員が
次々と辞めてしまって
派遣の仕事が増えていた。
龍二は、相変わらず出張で家を空ける
事が多い。
だから、一緒に夕飯を食べる事も
出来なくて・・・
あれから二度しか泊まってないし
キスもしてない。
龍二はロフトで寝て、麻耶は和室で眠った。
マサルは、彼女と戻って
マンションにもあまり来なくなった。
気を使ってくれてるんだろう。
三人で居る事が楽しかったから
なんだか、最近は寂しくてしょうがない。
龍二への気持ちは
だんだんと膨らんできていた。
だから、会いたくてしょうがない。