赤い衝撃

水着だから肌の密着率が多く

とても我慢出来そうになかった。


-----気持ちが固まったら言えよ。


龍二の言葉に返事してないんだ。

だから、龍二は何もしてこないんだと思う。

気付いて欲しいんだけど

そういう所は鈍感みたいで・・・

だけど、改めて言うのも恥ずかしい。

「危ないだろ、支えてやるから」

龍二が麻耶の脇に手を入れて

ロープから離した。

「キャー!」

驚きと恐怖で彼に抱きつき

思いっきり首に手を回していた。

「そんなに硬くなってたら

 泳げないだろ、ゆっくり深呼吸」

麻耶は言われた通り

ゆっくり深呼吸をして足だけで泳いだ。

「大丈夫か?」

「う、うん」

「浮き輪、積んでない」

「うん」

彼の顔が近すぎて

麻耶は眼を合わす事が出来ない。

だけど、力強い腕が守ってくれてるので

怖くはなくなった。



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