赤い衝撃
夜中に汗ビッショリで眼が覚めた。
夢を見たんだ。
真っ赤な夢。
一瞬だったけどハッキリ見えた。
龍二が隣に寝てて、この部屋だった。
白い壁や天井が
ピンクの扉とチェストも全部真っ赤だった。
キャー!って大声で叫んだ。
部屋を見渡し、身体が震えた。
頭を抱え込んで、床にうずくまった。
どうか夢であって欲しいと願った。
龍二は、眠っている。
お願いだから眼を覚まさないでと思った。
その真っ赤な色は、血だったから。
また、あの夢を思い出した。
青い夢と砂漠色の夢。
何度見ても、何も起こらなかった。
だから、大丈夫だと自分に言い聞かせた。
だけど、眼を瞑ると鮮明に蘇った。
真っ赤な映像。
布団の赤が映って見えたのだと・・・
布団が赤いから赤い夢を見たのだと・・・
あの赤は、血じゃなかったんだと・・・
胸が焼けたように痛くなり
今度は血の気がひいた。
そして、急に悪寒がした。