赤い衝撃
第6章 タイミング
龍二の出張が減り、今は半同棲状態。
此処のマンションは狭いので
広い所を探していた。
今年中には結婚しよう、と話して
親への挨拶は済ませていた。
外は秋晴れだけど、何故かブルーな気分。
最近は食欲もなくて眠れない。
だけど、季節の変わり目に
体調を崩す事が多かったので
いつもの事だと思っていた。
布団を干す時、下腹部に力が入り
少し痛みがあったので、あぁ、アレか
と思いトイレに駆け込んだけど違った。
元々不順なので、気にしてなかった。
先月はいつだったかぁ。
カレンダーをチェックしたけど印がない。
先々月は?・・・ない。
麻耶は、薬局へ走った。
急いで引き返し、またトイレに駆け込む。
〔+〕だった。
龍二が子供を欲しがっていたし
結婚も決まっているので悩む事はない。
麻耶は、試験薬を持ったまま飛び跳ねた。
いつの間にか、嬉しくて涙が出ていた。
お腹に手を当てて話かける。
もう、お母さんになった喜びを感じていた。