ヒロインよ、王太子ルートを選べ!
第1章 前世を思い出しました
第1話 プロローグ
(湖ってこんなに深かったのね。私ったらもしかして……このまま溺れて死ぬのかな?)
そう覚悟を決めた瞬間、私が口から吐き出した空気の泡の向こうから、誰かの手がこちらにスッと伸びて来ました。
決死の思いでその手を掴むと、体ごとふんわりと水面に引き上げられます。
「ゲホッ! ごほっ」
「コレット! 大丈夫?!」
湖に落ちて溺れかけた私を助けてくれた男の子が、咳き込む私の背中をポンポンと叩いてくれました。
(うわぁ、ちょっと待ってくださいよ……)
ゲホゲホしながら横にいる男の子の顔を見て、確信しました。どうやら私は、溺れたショックで思い出しちゃったようです。
……日本人として、のほほんと生活していた、『前世』を!!
そう覚悟を決めた瞬間、私が口から吐き出した空気の泡の向こうから、誰かの手がこちらにスッと伸びて来ました。
決死の思いでその手を掴むと、体ごとふんわりと水面に引き上げられます。
「ゲホッ! ごほっ」
「コレット! 大丈夫?!」
湖に落ちて溺れかけた私を助けてくれた男の子が、咳き込む私の背中をポンポンと叩いてくれました。
(うわぁ、ちょっと待ってくださいよ……)
ゲホゲホしながら横にいる男の子の顔を見て、確信しました。どうやら私は、溺れたショックで思い出しちゃったようです。
……日本人として、のほほんと生活していた、『前世』を!!
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