ヒロインよ、王太子ルートを選べ!
第26話 今度こそ伝える私の気持ち
「いい? 私が毎日あれだけ色々教えてあげているんだから、言う通りにするのよ。アンタがボヤボヤしているから、私みたいな人に付け込まれるんだからね!」
「はいはい、分かりました……」
最近は、毎朝の身支度をしながらメイからのお説教を受けるのが恒例です。意外と仕事のできるメイはいつも鬼のようなスピードで仕事をこなし、空いた時間でこうして私に色々と情報をインプットしてきたり、私のベッドやソファでゆっくりくつろいだりしています。
メリハリのある人生でうらやましいですね……。
「今日はお忍びでデートなんでしょう? いいじゃないの。チャンスだわ!」
「お忍びデートね……どうせレオ様は目立ってしまうから、お忍びにならないわ。メイも知っているでしょ」
「なーによ! 私がレオと街デートしたことあるからって、やきもちかしら? とにかくチャンスよ。レオがびっくりするくらい、どんどん迫っていかなくちゃ」
メイに言わせると、私はとんでもない奥手らしいです。
これではレオ様の方も押すに押せない。だからとにかく隙を作って、自分からレオ様に積極的に迫る。それがメイの作戦。久しぶりの二人の時間を楽しく過ごそうと思ったのに、こんなミッションまで課されて気が重いわ。
メイに乱暴に髪の毛を梳かされながら、今日の私のやるべきことを頭の中で復習します。
「そもそも、アンタまだレオに好きだって伝えていないんでしょ? 論外ね。今日ちゃんと気持ちを伝えてこないと、部屋に鍵かけて閉め出すからね」
どうしてこの人は、こんな我が物顔で私のお部屋に入り浸っているのかしらね。でも、メイからもこうやって後押しをもらったことだし、いよいよ今日こそは絶対にレオ様に告白します!
膝下くらいまでのシンプルなワンピース。つばが広めな帽子にはグリーンのリボン。髪の毛はカールさせて、うなじは絶対に見せるべきだと主張するメイの言う通り、横に流してまとめます。
待ち合わせ場所は、いつもの王都中央広場の噴水前。
王都ではお決まりのスポット。
『ムーンライトプリンセス』の王太子ルートの出会いイベントを起こすため、私とレオ様が早朝から集合した場所です。
あの時はレオ様が、『ねみー』って言いながら登場しましたね。王太子オーラを隠せず、キラキラパウダーをふりまきながらガラ悪く現れたレオ様に、特注で作ったサングラスを手渡したのでした。
「はいはい、分かりました……」
最近は、毎朝の身支度をしながらメイからのお説教を受けるのが恒例です。意外と仕事のできるメイはいつも鬼のようなスピードで仕事をこなし、空いた時間でこうして私に色々と情報をインプットしてきたり、私のベッドやソファでゆっくりくつろいだりしています。
メリハリのある人生でうらやましいですね……。
「今日はお忍びでデートなんでしょう? いいじゃないの。チャンスだわ!」
「お忍びデートね……どうせレオ様は目立ってしまうから、お忍びにならないわ。メイも知っているでしょ」
「なーによ! 私がレオと街デートしたことあるからって、やきもちかしら? とにかくチャンスよ。レオがびっくりするくらい、どんどん迫っていかなくちゃ」
メイに言わせると、私はとんでもない奥手らしいです。
これではレオ様の方も押すに押せない。だからとにかく隙を作って、自分からレオ様に積極的に迫る。それがメイの作戦。久しぶりの二人の時間を楽しく過ごそうと思ったのに、こんなミッションまで課されて気が重いわ。
メイに乱暴に髪の毛を梳かされながら、今日の私のやるべきことを頭の中で復習します。
「そもそも、アンタまだレオに好きだって伝えていないんでしょ? 論外ね。今日ちゃんと気持ちを伝えてこないと、部屋に鍵かけて閉め出すからね」
どうしてこの人は、こんな我が物顔で私のお部屋に入り浸っているのかしらね。でも、メイからもこうやって後押しをもらったことだし、いよいよ今日こそは絶対にレオ様に告白します!
膝下くらいまでのシンプルなワンピース。つばが広めな帽子にはグリーンのリボン。髪の毛はカールさせて、うなじは絶対に見せるべきだと主張するメイの言う通り、横に流してまとめます。
待ち合わせ場所は、いつもの王都中央広場の噴水前。
王都ではお決まりのスポット。
『ムーンライトプリンセス』の王太子ルートの出会いイベントを起こすため、私とレオ様が早朝から集合した場所です。
あの時はレオ様が、『ねみー』って言いながら登場しましたね。王太子オーラを隠せず、キラキラパウダーをふりまきながらガラ悪く現れたレオ様に、特注で作ったサングラスを手渡したのでした。