ヒロインよ、王太子ルートを選べ!
「王太子殿下、コレット・リードと申します」
きちんと礼をして見せます。だって、エリオット様の前で失敗はできません! エリオット様、見てますか? 私の完璧なご挨拶ぅ……って、また私のこと全く見てないぃぃ!
「コレット嬢。ジェレミーの妹君だね。いつもジェレミーから話は……特に聞いていないけど、今日はよろしくね」
美しい笑顔に白い歯が映えますね。私も精一杯の笑顔で返してみます。それにしてもお兄様、本当に私に全く興味ないんですね。少しくらい私のことを話題にしてくれてもいいのに!
お母様もお兄様も、そしてエリオット様も、私のことなんて全く構ってくれません。さすがの悪役令嬢もちょっと孤独。悲しいです。
さて傷心のコレットは、無邪気に失礼ぶっこき作戦いきますよ!
「レオナルド殿下はマジメすぎて遊んでも楽しくなさそう。私、エリオット様と遊びたいです!」
どうでしょう、私の無礼な一言。傷ついた? ふふん。
「ははっ! コレットは毒舌なんだね! じゃあみんなでエリオットと遊ぼう」
殿下は私を置いてエリオット様のところに行ってしまいました。もしかして成功? ちゃんと嫌な印象を与えられたかしら? どっち?
とにもかくにも、これでヒロインの攻略対象のうち、二人に会うことができましたね。
実際に会って実感しました。やっぱり私はエリオット様のことが好き……!
前世でゲームをプレイしていた時も、正統派のレオナルド殿下は美しいことしか言わないんです。
「君を守る……!」とか、「君の瞳に吸い込まれそうだ」とか、「君以上に愛せる人はいない」みたいなクサイ台詞です。
つまり、遊びがないのです。予定調和です。私を振り回したり翻弄したり不安にさせたり、そんな想定外の恋の駆け引きしたいでしょう?
その点、エリオット様はすごいです。
会って数日しか経っていないのに、もう私の心を振り回して翻弄して。彼の視界に入ることすらままならない。
恋の駆け引きっていうか、駆けて駆けて全く引けないけど、この休暇中に絶対にエリオット様の頭に爪痕を残したいと思います!
きちんと礼をして見せます。だって、エリオット様の前で失敗はできません! エリオット様、見てますか? 私の完璧なご挨拶ぅ……って、また私のこと全く見てないぃぃ!
「コレット嬢。ジェレミーの妹君だね。いつもジェレミーから話は……特に聞いていないけど、今日はよろしくね」
美しい笑顔に白い歯が映えますね。私も精一杯の笑顔で返してみます。それにしてもお兄様、本当に私に全く興味ないんですね。少しくらい私のことを話題にしてくれてもいいのに!
お母様もお兄様も、そしてエリオット様も、私のことなんて全く構ってくれません。さすがの悪役令嬢もちょっと孤独。悲しいです。
さて傷心のコレットは、無邪気に失礼ぶっこき作戦いきますよ!
「レオナルド殿下はマジメすぎて遊んでも楽しくなさそう。私、エリオット様と遊びたいです!」
どうでしょう、私の無礼な一言。傷ついた? ふふん。
「ははっ! コレットは毒舌なんだね! じゃあみんなでエリオットと遊ぼう」
殿下は私を置いてエリオット様のところに行ってしまいました。もしかして成功? ちゃんと嫌な印象を与えられたかしら? どっち?
とにもかくにも、これでヒロインの攻略対象のうち、二人に会うことができましたね。
実際に会って実感しました。やっぱり私はエリオット様のことが好き……!
前世でゲームをプレイしていた時も、正統派のレオナルド殿下は美しいことしか言わないんです。
「君を守る……!」とか、「君の瞳に吸い込まれそうだ」とか、「君以上に愛せる人はいない」みたいなクサイ台詞です。
つまり、遊びがないのです。予定調和です。私を振り回したり翻弄したり不安にさせたり、そんな想定外の恋の駆け引きしたいでしょう?
その点、エリオット様はすごいです。
会って数日しか経っていないのに、もう私の心を振り回して翻弄して。彼の視界に入ることすらままならない。
恋の駆け引きっていうか、駆けて駆けて全く引けないけど、この休暇中に絶対にエリオット様の頭に爪痕を残したいと思います!