ヒロインよ、王太子ルートを選べ!
お茶会に誘ってくれたミルズ侯爵家のウェンディ様へ、お茶会に参加したい旨のお返事をしたためました。
最近の私は、ルイーズに会いたい余りにリンゼイのところに入り浸り過ぎました。さすがに毎日来られてはリンゼイも迷惑ですよね。たまには他のご令嬢と交流することも大切だと思います。
それに、女性が多く集まるところに行けば、編み物が得意な方に出会えるかもしれないですもの。よい師匠が見つかれば、一石二鳥だわ。
「コレット様! 今日は来て頂いてありがとうございます。まさか王太子様の婚約者のコレット様が来ていただけるなんて……」
「お招きありがとうございます。いつもご招待を頂いていたのにごめんなさいね。今日はよろしくお願いします」
ウェンディ・ミルズ侯爵令嬢。まだお若くて、婚約者も決まっていらっしゃらないようです。それでかしら、今日は男性の方もチラホラいらっしゃるのね。
ウェンディをはじめ、何人かの女性たちと同じ席に着きます。お顔は見たことあるけれど、お話したことのない方もいらっしゃるわね。慣れない席で緊張する私とは正反対で、皆さんそれはそれはよく喋ります。
そして、ひとしきりお喋りを楽しんだ後は、ついに触れられたくない話題に移っていきました。
「そういえば、コレット様。レオナルド王太子殿下とのご結婚はいつ頃に?」
キャッスル公爵令嬢ネリー様の言葉に、その場にいたご令嬢たち皆さんが一斉に私を見ます。皆さん、よっぽどこの話題を聞きたかったご様子ね。
「……そうですね。私の祖父の喪も明けましたし、そろそろ考えなければいけませんね。殿下は今とてもお仕事がお忙しいようなので、しばらくかかるかもしれません」
さあ、これ以上は質問しないでください。他の話題に変えたいわ。
「あら。私たち、そろそろコレット様もご結婚が決まられたのかと思っていましたのよ。だって殿下は側妃をお迎えする準備もなさっているようだし……」
「……側妃?」
ネリー様から、信じられない言葉が飛び出します。側妃……って何?
最近の私は、ルイーズに会いたい余りにリンゼイのところに入り浸り過ぎました。さすがに毎日来られてはリンゼイも迷惑ですよね。たまには他のご令嬢と交流することも大切だと思います。
それに、女性が多く集まるところに行けば、編み物が得意な方に出会えるかもしれないですもの。よい師匠が見つかれば、一石二鳥だわ。
「コレット様! 今日は来て頂いてありがとうございます。まさか王太子様の婚約者のコレット様が来ていただけるなんて……」
「お招きありがとうございます。いつもご招待を頂いていたのにごめんなさいね。今日はよろしくお願いします」
ウェンディ・ミルズ侯爵令嬢。まだお若くて、婚約者も決まっていらっしゃらないようです。それでかしら、今日は男性の方もチラホラいらっしゃるのね。
ウェンディをはじめ、何人かの女性たちと同じ席に着きます。お顔は見たことあるけれど、お話したことのない方もいらっしゃるわね。慣れない席で緊張する私とは正反対で、皆さんそれはそれはよく喋ります。
そして、ひとしきりお喋りを楽しんだ後は、ついに触れられたくない話題に移っていきました。
「そういえば、コレット様。レオナルド王太子殿下とのご結婚はいつ頃に?」
キャッスル公爵令嬢ネリー様の言葉に、その場にいたご令嬢たち皆さんが一斉に私を見ます。皆さん、よっぽどこの話題を聞きたかったご様子ね。
「……そうですね。私の祖父の喪も明けましたし、そろそろ考えなければいけませんね。殿下は今とてもお仕事がお忙しいようなので、しばらくかかるかもしれません」
さあ、これ以上は質問しないでください。他の話題に変えたいわ。
「あら。私たち、そろそろコレット様もご結婚が決まられたのかと思っていましたのよ。だって殿下は側妃をお迎えする準備もなさっているようだし……」
「……側妃?」
ネリー様から、信じられない言葉が飛び出します。側妃……って何?