ヒロインよ、王太子ルートを選べ!
「コレット」
「あら殿下。ちょっとお待ちください。ポジションが違います」
「ポジション?」
「殿下はそこにそのまま……私がちょっと下がりますので。そう、殿下がフォワードで、私がミッドフィルダーぐらいの感じでイメージして頂ければ……」
「コレット、ちょっと待って」
「いえ、殿下はそちらに」
「コレット! 今から陛下が発表するから……俺と一緒に……」
今から陛下が発表ですか……いきなりこの時が来てしまいました。
しかも、レオ様から直接の断罪ではなく、国王陛下からのお達しなのですね。これは、国外追放では済まないかもしれません。まさかの断頭台……いいえ、私さすがにそんなに悪いことはしていないと思います!
急に断頭台が頭をチラつき始めたその時、陛下の大きな声が会場に響き渡ります。
「今日は王太子レオナルドのために集まってくれたこと、礼を言う! レオナルド、お前も今日で二十二歳。王太子として、臣下の皆に恥じぬよう、これまで以上に国のために働いて欲しい。そして皆に、改めてこの場で発表することがある」
陛下の声に観客たちも声を落とし、視線が陛下に集まります。
レオ様も陛下の方に体を向けているので、表情は見えません。陛下を見ているのか、それともポーラ様を見つめているのか。
私はここからコレットbotになりますので、決して目を逸らしませんよ。正々堂々と背筋を伸ばして、私への言葉を聞きましょう。でも、断頭台はやめて。
「王太子レオナルドは、十三年前に、リード公爵家のコレットと婚約した。この度、長年の婚約を経て……二人が結婚することとなった!!」
……。
…………。
……えっと、ちょっとよく話が見えなかったのですが、VAR判定よろしいですか?
「あら殿下。ちょっとお待ちください。ポジションが違います」
「ポジション?」
「殿下はそこにそのまま……私がちょっと下がりますので。そう、殿下がフォワードで、私がミッドフィルダーぐらいの感じでイメージして頂ければ……」
「コレット、ちょっと待って」
「いえ、殿下はそちらに」
「コレット! 今から陛下が発表するから……俺と一緒に……」
今から陛下が発表ですか……いきなりこの時が来てしまいました。
しかも、レオ様から直接の断罪ではなく、国王陛下からのお達しなのですね。これは、国外追放では済まないかもしれません。まさかの断頭台……いいえ、私さすがにそんなに悪いことはしていないと思います!
急に断頭台が頭をチラつき始めたその時、陛下の大きな声が会場に響き渡ります。
「今日は王太子レオナルドのために集まってくれたこと、礼を言う! レオナルド、お前も今日で二十二歳。王太子として、臣下の皆に恥じぬよう、これまで以上に国のために働いて欲しい。そして皆に、改めてこの場で発表することがある」
陛下の声に観客たちも声を落とし、視線が陛下に集まります。
レオ様も陛下の方に体を向けているので、表情は見えません。陛下を見ているのか、それともポーラ様を見つめているのか。
私はここからコレットbotになりますので、決して目を逸らしませんよ。正々堂々と背筋を伸ばして、私への言葉を聞きましょう。でも、断頭台はやめて。
「王太子レオナルドは、十三年前に、リード公爵家のコレットと婚約した。この度、長年の婚約を経て……二人が結婚することとなった!!」
……。
…………。
……えっと、ちょっとよく話が見えなかったのですが、VAR判定よろしいですか?