ヒロインよ、王太子ルートを選べ!
「おい」
「……」
「おい!」
……んぁああ! どいつもこいつもうるさいっ! 私は椅子を片付けてるの!
「……なんですか!」
私が口を開いて応対すると、殿下は扉と反対側にある窓の近くまで駆け寄り、植木鉢を指差して言いました。
「なんでこれがここにあるんだよ!」
入学式の時に殿下がくれたこの鉢植え、生徒会室に飾るように言われて、ずっとここにありますよね。毎日水やりに来ています。
「殿下が生徒会室に置くようにと仰ったんですよ、入学式の日に」
「そんなこと言ってないだろ」
「言いましたよ! 『せーとかいしつに飾っとけよ!』って」
あれ? 殿下の顔が阿修羅お怒りモードになっていきます。殿下の背後から、ズゴゴゴって言う効果音が聞こえてくる気がする。
阿修羅は私に近づき、思い切り私の手首をつかみます。いやぁっ! 骨は折らないで!
「お前! 俺がどんな思いでこれを……!」
殿下の、思い?
…………はぁっ?!
その瞬間、私の中で何かがプチっとちぎれました。そう、皆様ご存知、あの有名な堪忍袋です!!
「……」
「おい!」
……んぁああ! どいつもこいつもうるさいっ! 私は椅子を片付けてるの!
「……なんですか!」
私が口を開いて応対すると、殿下は扉と反対側にある窓の近くまで駆け寄り、植木鉢を指差して言いました。
「なんでこれがここにあるんだよ!」
入学式の時に殿下がくれたこの鉢植え、生徒会室に飾るように言われて、ずっとここにありますよね。毎日水やりに来ています。
「殿下が生徒会室に置くようにと仰ったんですよ、入学式の日に」
「そんなこと言ってないだろ」
「言いましたよ! 『せーとかいしつに飾っとけよ!』って」
あれ? 殿下の顔が阿修羅お怒りモードになっていきます。殿下の背後から、ズゴゴゴって言う効果音が聞こえてくる気がする。
阿修羅は私に近づき、思い切り私の手首をつかみます。いやぁっ! 骨は折らないで!
「お前! 俺がどんな思いでこれを……!」
殿下の、思い?
…………はぁっ?!
その瞬間、私の中で何かがプチっとちぎれました。そう、皆様ご存知、あの有名な堪忍袋です!!