ヒロインよ、王太子ルートを選べ!
第15話 殿下に伝える私の気持ち
これまで、学園内では殿下とはあまり一緒に過ごさないようにしていました。でもこれからは、ヒロインの前でも堂々と婚約者として接する事にしよう、と殿下が言います。今更婚約者らしく振る舞えと言われても、実は少し戸惑っています。
円卓会議からの帰り道。
さっきから殿下が私の事をチラチラと見てくるし、殿下の瞳がすごく熱を持ってトロンとしている。
何なのでしょう、この違和感。
やり手の狩人に狩られる前の獲物のような心境なのですが……。
「コレット、気をつけて。また明日学園で会おう」
そう言って殿下は私の手を取り、私の指にキッ、キッ……キスしたぁーっ! ひいぃぃっ!
「殿下! それではさようなら!」
早く逃げよう、逃げるにかぎる。私は急いで馬車に乗り込み、馬車の窓から殿下に見られないように、椅子の上に突っ伏しました。
先程の円卓会議で無邪気に質問してしまったけれど、全ルート潰しが決定した今、ヒロインと殿下が結ばれる事は無くなった訳ですよね。
つまり、殿下は予定通り婚約者である私と結婚する事に……?
しかも私から『全ルート潰さないの?』なんて言ったから、私があたかも殿下と結婚したいみたいに見えているかもしれないわ!
それで、あの狩人のような目なの?! 私、殿下に囲い込まれちゃったの?
「お兄さまぁぁぁっ……!」
円卓会議からの帰り道。
さっきから殿下が私の事をチラチラと見てくるし、殿下の瞳がすごく熱を持ってトロンとしている。
何なのでしょう、この違和感。
やり手の狩人に狩られる前の獲物のような心境なのですが……。
「コレット、気をつけて。また明日学園で会おう」
そう言って殿下は私の手を取り、私の指にキッ、キッ……キスしたぁーっ! ひいぃぃっ!
「殿下! それではさようなら!」
早く逃げよう、逃げるにかぎる。私は急いで馬車に乗り込み、馬車の窓から殿下に見られないように、椅子の上に突っ伏しました。
先程の円卓会議で無邪気に質問してしまったけれど、全ルート潰しが決定した今、ヒロインと殿下が結ばれる事は無くなった訳ですよね。
つまり、殿下は予定通り婚約者である私と結婚する事に……?
しかも私から『全ルート潰さないの?』なんて言ったから、私があたかも殿下と結婚したいみたいに見えているかもしれないわ!
それで、あの狩人のような目なの?! 私、殿下に囲い込まれちゃったの?
「お兄さまぁぁぁっ……!」