地味子ちゃんとモテ男くん

「でもだからって誰だって何かと比べてるでしょう?」



だから……


「地味子だなんて言われるんですから」


そうみんなわたしと比べては優越感にひたって私を貶すんだから。



でも1番は片桐くんの前では認めたくなかった……。



認めると負けなような気がして、私のことなにも知らないくせにって……。




自分でさえも自分のいいところが浮かばないのに…





でも君は…




「そうだとしても自分を責めるな。"お前は充分素敵なんだから"」





……ドキン。





ああ、どうして片桐くんは私が可愛くないことを言ってもこうして欲しい言葉を言ってくれるんだろう。




それに……



「完璧な人なんていないから自信持て」
片桐くんは続けて言った。





……ドックン。

また不覚にも胸が高鳴った……。




この胸の鼓動はきっと何かの間違い。

そう思いたい…。
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