地味子ちゃんとモテ男くん

***

 

「何か進展はあったのー?」


放課後になってすぐに蘭ちゃんがわたしの元へとやってきた。



「変な期待しないでよね。私が好きなのは」

……『日向くんなんでしょ!』



そうなんだけど…。


だからってね、呆れたように言わなくてもいいじゃん!



「あのメガネイケメンの何がいいんだか、私には分からないね〜」


なんて言ってる蘭ちゃんとわたしの元に。



「お待たせ」と言う声が聞こえて日向くんだと分かる。



だって家が近いこともあって3人でよく帰ってるから。



日向くんはきっと私が好きなことなんて全く気づいてないんだろうけど。



日向くんを好きになった理由は単純だった。




中学の時他の男の子たちは決まって地味子だの私のことを馬鹿にしたように冷やかしていたりしてたけど。



ただ1人日向くんだけは、普通の1人の女の子として接してくれてたから。
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