地味子ちゃんとモテ男くん
だからこそ嬉しくて好きになったんだけど…


「おーい、いっちー帰るよー」



日向くんだけはわたしのことを一ノ瀬の"一"からとっていっちーと呼んでくれるの。



それが特別な感じがして私は密かにこの呼び方を気に入ってるの//




…「おーい、聞こえてる、?」


顔の前で大きな手が揺れてハッとなる。




……いけない、つい。



「ごめん、ボーッとしてた」


よし帰ろう!


席を立ってみんなとドアの方に向かおうとしたのだけど……。



ーーパシッ



……ん?
誰かがわたしの腕を掴んだ。


反動で振り向くとーー……




…?!


そこには片桐くんの姿があった。
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