【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
(なるほどね……只者じゃないだろうとは思っていたけど)


 『混ざっている(ルビ)』ということは、神官様は実はわたしと似たような立場の人――――貴族と平民の間に生まれた子どもなのだろう。
 だからこそ、幼い頃に神殿に預けられたんだろうか? その辺の事情は、貴族制度に疎いわたしにはよく分からないけど。


「そっ……そうですわ! その者の母親はわたくしの父をたぶらかしましたの! 伯爵家の財産を目当てに、子供まで作ったのですわ。ですから、決して平民の血が混ざっていることが問題ではなくてですね……」

「けれど、ジャンヌ殿の方が貴女よりも年上でしょう?」


 神官様はシャーリーではなく、わたしに向かって直接尋ねてくる。
 

「――――そうですね。形式上はわたしの方が姉ってことになります」


 わたしの返事に、神官様がニヤリと笑う。

 やばい。その顔はやばい。
 相当怒っているに違いない。

 めちゃくちゃ逃げ出したくなったわたしの腕を、神官様がグイッと掴んだ。


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