【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
「もう少し良いだろう、セドリック。まだお前の近況も聞けていないことだし」
「そうよ。陛下も弟である貴方のことをいつも気にかけていらっしゃるのよ。
それに、貴方だって王族なんだから、こちら側で私達と一緒に挨拶をしてくれても良いじゃない?」
(え……?)
国王の弟。
王族。
神官様が。
あの、神官様が。
信じられない――――っていうわけじゃなく、寧ろ色々納得というか。さっきのシャーリーとのやり取りが色々と腑に落ちてきた。
「ねえ、セドリックは王子様なの?」
このタイミングで打ち込まれるマリアだからこそ許される質問。
神官様は穏やかに微笑みつつ、小さく首を横に振った。
「いいえ、マリア様。今の私はあくまで神官の一人に過ぎません。私は陛下や王太子殿下とは全く異なる立ち場なのですよ」
どこか寂しげな笑顔。
なるほど……事情は中々に複雑なようだ。
わたしはため息を一つ、神官様の腕を取る。
「神官様、そろそろ行きましょうか。わたしに夜会を満喫させてくれるって約束だったでしょう?」
礼儀がなっていない若い魔女。
わたしの評価なんてそれで良い。
今は早くこの場から離れないと、だ。
(マリアには悪いけど……)
そんなふうに思っていたら、マリアはとても嬉しそうな表情で、わたしと神官様の腕に飛びついてきた。
マリアがふふっと声を上げて笑う。
神官様が苦笑する。
なんでだろう――――わたしもつられて笑ってしまった。
「そうよ。陛下も弟である貴方のことをいつも気にかけていらっしゃるのよ。
それに、貴方だって王族なんだから、こちら側で私達と一緒に挨拶をしてくれても良いじゃない?」
(え……?)
国王の弟。
王族。
神官様が。
あの、神官様が。
信じられない――――っていうわけじゃなく、寧ろ色々納得というか。さっきのシャーリーとのやり取りが色々と腑に落ちてきた。
「ねえ、セドリックは王子様なの?」
このタイミングで打ち込まれるマリアだからこそ許される質問。
神官様は穏やかに微笑みつつ、小さく首を横に振った。
「いいえ、マリア様。今の私はあくまで神官の一人に過ぎません。私は陛下や王太子殿下とは全く異なる立ち場なのですよ」
どこか寂しげな笑顔。
なるほど……事情は中々に複雑なようだ。
わたしはため息を一つ、神官様の腕を取る。
「神官様、そろそろ行きましょうか。わたしに夜会を満喫させてくれるって約束だったでしょう?」
礼儀がなっていない若い魔女。
わたしの評価なんてそれで良い。
今は早くこの場から離れないと、だ。
(マリアには悪いけど……)
そんなふうに思っていたら、マリアはとても嬉しそうな表情で、わたしと神官様の腕に飛びついてきた。
マリアがふふっと声を上げて笑う。
神官様が苦笑する。
なんでだろう――――わたしもつられて笑ってしまった。