【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
「私と踊りましょう、ジャンヌ殿」
「……人の話聞いてました?」
いや、聞いちゃいねぇ。
ついつい口の端が引きつってしまう。
「もちろん、ちゃんと聞いてましたよ。
大丈夫。練習なしでもなんとかなります。適当に足を動かしていたら、ダンスに見えますから」
「適当にって――――んなわけないでしょう? 大体、わたしとのグダグダダンスなんて見られたら、貴方の評判まで地に落ちてしまいますよ」
「評判なんてどうでも良いんです。私は貴女と踊りたい」
神官様の返答は実にシンプルだった。わたしは思わず言葉に詰まってしまう。
感情論を相手に理屈で対抗するのは難しい。っていうか、わたしの主張は既に論破されてしまっているし、他に言い返す言葉が見つからないのだ。
『わたしは踊りたくない』
――――以前のわたしなら、即座にそう切り返していただろう。
だけど、何でだろう? すぐには言葉が出てこない。
ふと見れば、マリアが期待に満ちた眼差しで、わたし達のことを見つめていた。
「……人の話聞いてました?」
いや、聞いちゃいねぇ。
ついつい口の端が引きつってしまう。
「もちろん、ちゃんと聞いてましたよ。
大丈夫。練習なしでもなんとかなります。適当に足を動かしていたら、ダンスに見えますから」
「適当にって――――んなわけないでしょう? 大体、わたしとのグダグダダンスなんて見られたら、貴方の評判まで地に落ちてしまいますよ」
「評判なんてどうでも良いんです。私は貴女と踊りたい」
神官様の返答は実にシンプルだった。わたしは思わず言葉に詰まってしまう。
感情論を相手に理屈で対抗するのは難しい。っていうか、わたしの主張は既に論破されてしまっているし、他に言い返す言葉が見つからないのだ。
『わたしは踊りたくない』
――――以前のわたしなら、即座にそう切り返していただろう。
だけど、何でだろう? すぐには言葉が出てこない。
ふと見れば、マリアが期待に満ちた眼差しで、わたし達のことを見つめていた。