【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
27.言い訳をします。言い訳を重ねます。
神官様はわたしをバルコニーに連れ出した。
神殿の人間しか立ち入れない場所。おそらく誰も来ないだろう。
さっきまで賑やかな場所に居たせいか、静寂が妙に際立って感じる。ソワソワとして、とても落ち着かない。
(こういう雰囲気は苦手だ)
咳払いを一つ、わたしは無理矢理話題を切り出した。
「神官様、あの……やっぱり会場に戻りません? よく考えたら、そろそろマリアを部屋に返さないと。もう遅いし、疲れただろうから」
元々マリアのことは、頃合いを見て部屋に帰すつもりだった。ダンスも終わったことだし、退出したところで誰も文句は言わないだろう。
もちろん、私の一番の目的は、それを口実にこの場を去ることだけれど。
「ああ、その点はどうぞご心配なく。先程護衛騎士に、頃合いを見計らってマリア様を会場から連れ出すよう、指示を出しておきましたから。私達が会場を出たタイミングで、マリア様もお部屋に戻られている筈です」
「はぁ……!?」
なにそれって言い返そうとして、わたしはグッと言葉を飲み込んだ。
神殿の人間しか立ち入れない場所。おそらく誰も来ないだろう。
さっきまで賑やかな場所に居たせいか、静寂が妙に際立って感じる。ソワソワとして、とても落ち着かない。
(こういう雰囲気は苦手だ)
咳払いを一つ、わたしは無理矢理話題を切り出した。
「神官様、あの……やっぱり会場に戻りません? よく考えたら、そろそろマリアを部屋に返さないと。もう遅いし、疲れただろうから」
元々マリアのことは、頃合いを見て部屋に帰すつもりだった。ダンスも終わったことだし、退出したところで誰も文句は言わないだろう。
もちろん、私の一番の目的は、それを口実にこの場を去ることだけれど。
「ああ、その点はどうぞご心配なく。先程護衛騎士に、頃合いを見計らってマリア様を会場から連れ出すよう、指示を出しておきましたから。私達が会場を出たタイミングで、マリア様もお部屋に戻られている筈です」
「はぁ……!?」
なにそれって言い返そうとして、わたしはグッと言葉を飲み込んだ。