【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
「ああ……ジャンヌ殿は本当に、素直じゃない人ですね」
清々しいほどの満面の笑み。笑いすぎて目尻にたまった涙を、神官様がそっと拭う。
「素直じゃなくて、とても可愛い。本当に愛しくてたまりません」
「なっ!」
わたしが素直じゃないのは認めるけど、可愛い、はないでしょう。
ムカつく。
すごいムカつく。
だけど、言い返すことができなくて、わたしはムッと唇を尖らせた。
「貴女と一緒にいると、私は毎日がとても楽しいのです」
神官様はそう言って、わたしのことを抱きしめた。
「意地らしくて、もどかしくて。まるで自分を見ているような心地がするんです」
悲しげな淋しげな、それでいて嬉しそうな、何とも形容しがたい声音。わたしは黙って、神官様の言葉に耳を澄ませた。
「私は十歳の時に城を追い出されました。兄が結婚をして、子供が生まれて――――政争の火種に成りうる私は危険視されてしまった。そこで、王室の支配下に置かれている神殿に送られることが決まったんです」
神官様の腕に力がこもる。正直今はコルセットもしているし、息苦しい。だけど、とても口を挟む気になれなくて、わたしは少しだけ頷いた。
清々しいほどの満面の笑み。笑いすぎて目尻にたまった涙を、神官様がそっと拭う。
「素直じゃなくて、とても可愛い。本当に愛しくてたまりません」
「なっ!」
わたしが素直じゃないのは認めるけど、可愛い、はないでしょう。
ムカつく。
すごいムカつく。
だけど、言い返すことができなくて、わたしはムッと唇を尖らせた。
「貴女と一緒にいると、私は毎日がとても楽しいのです」
神官様はそう言って、わたしのことを抱きしめた。
「意地らしくて、もどかしくて。まるで自分を見ているような心地がするんです」
悲しげな淋しげな、それでいて嬉しそうな、何とも形容しがたい声音。わたしは黙って、神官様の言葉に耳を澄ませた。
「私は十歳の時に城を追い出されました。兄が結婚をして、子供が生まれて――――政争の火種に成りうる私は危険視されてしまった。そこで、王室の支配下に置かれている神殿に送られることが決まったんです」
神官様の腕に力がこもる。正直今はコルセットもしているし、息苦しい。だけど、とても口を挟む気になれなくて、わたしは少しだけ頷いた。